vol.32

季節を分ける日

旧暦では春から新しい年が始まったため、立春の前日の節分(2月3日頃)は、大晦日にあたる。 1年を締めくくる節分は、来たる新年に向け、厄や災難をお祓いする行事が行われており、これが豆まきの由来になったといういわれがある。 豆をまくのは、家長の役目とされ、その年の干支の年男、年女も吉とされている。 家中の戸を開けて「鬼は外!福は内!」と大きな声で唱えながら家の外と内に豆をまき、鬼が入ってこないようすぐに戸を閉める。 そのあと1年間無病息災で過ごせるよう、年の数だけ福豆を食べる風習もある。 食べる豆の数は、新しい年の厄祓いなので満年齢よりも1つ多く食べる、いわゆる数え年だ。

一昨年、私はスーパーで購入した節分グッズで鬼を退治したが、その際、殻付き落花生が入っていて投げた後に拾って食べた(笑)。 実に効果的、経済的だなと感心したが、北海道や東北、信越地方では、雪の中でも見つけやすいように、豆の代わりに殻付き落花生をまく風習があるそうだ。 更に鬼の嫌いな柊の枝に焼いた鰯の頭を刺し、玄関に飾り魔除けにすることも。 そういえば、魔物で有名なドラキュラはニンニクが苦手でヨーロッパでは、ニンニクを玄関にぶら下げる風習があり、韓国に渡ればニンニクが唐辛子に変わり、 エジプトではセロリ、インドでは生姜に変わるようだ。世界中に云い伝えられる魔除けの食材を集めると、美味しい料理が出来そうだ。各国で良く採れる食材なのでそれもそのはず。 魔除け文化で見る世界の面白さの一つに、歴史や文化が沢山詰まっている。今年は食も大事に過ごす節分にしたい。

ガールズコラムwithRHIZOME

モデル、女優、MC、レポーターとして大活躍中の崎山一葉が執筆!

過去の記事をもっとみる

ガールズコラムwithRHIZOME

モデル、女優、MC、レポーターとして大活躍中の崎山一葉が執筆!

過去の記事をもっとみる
BACK NUMBER